歌川国芳の『田家茶話 六老之図』........(1847〜52)
江戸時代後期に
国芳によって描かれた浮世絵です
六人の老人が茶飲み話をしている画面上部に
六種の狂歌が書かれています
「手はふるふ足ハよろつく歯ハぬける
耳ハ聞こえず目はうとくなる」
「又してもおなじ咄に子をほむる
達者自慢にひとはいやがる」
などこれら六種の狂歌は
当時の老人たちに大歓迎されていました
「人生50年」とうたわれた時代より
当時はぐんと平均寿命が長く
七、八十才の幕臣もざらでした
若さが重んじられるのは
明治になって西洋的価値観が流入して以降のことで
江戸時代後半は
自らを笑うセンスと余裕のある
人生の達人たちが元気な時代でした
参考資料:「御長壽美術展」板橋区立美術館